排水処理って何をするの?

ディンク株式会社

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排水処理って何をするの?

お役立ちコラム

2000/01/01 排水処理って何をするの?

排水処理って、何をするの?その1

 

排水処理には大きく分けて、一次処理と二次処理があります。

その1では一次処理についてお話します。

 

一次処理

 

一次処理のフローです。

 

1.凝集

水中に細かく漂っている汚れの成分と水を分離させ、目に見える汚れを廃水から取り除く処理のことを一次処理といいます。

一般的によく用いられるのは薬品による凝集法です。

その中でも3つのステップで凝集する方法が多く採用されていて、当社でもこの方法を一番よく使います。

3ステップで水と汚れを分ける凝集のメカニズムはこんな感じです。

 

 

 

 

 

2.沈殿・浮上で水と汚れに分ける

凝集した汚れは静置して沈殿させるか、あるいは特殊な装置を用いて浮上させます。

そうして汚れと水を分けます。

ディンクでは沈殿させる方が多いのですが、場合によっては加圧浮上で分離させることもあります。

沈殿、というと何となくイメージは湧くと思いますが、浮上って・・・?汚れの塊が浮いてくるって不思議ですよね。

もちろん、自然には浮上しないので、特殊な装置が必要になります。

ディンクで浮上させる場合は加圧浮上装置を使います。加圧浮上装置の原理は次の通りです。

①空気と水を一緒に加圧する ⇒ 空気が水に溶け込む

(圧力が上がると、水に溶ける空気の量が増えます:ヘンリーの法則)

②汚れの成分が凝集した水に、この加圧した水をタンクの底部から加える

③加圧されていた水にかかる圧力が一気に下がり、溶け込んでいた空気が気泡となって水中に放出される

④放出された小さな気泡は水中を上昇する

⑤気泡が漂っている汚れの塊に付着し、汚れの塊ごと水の表面へ浮き上がらせる

⑥浮き上がってきた汚れの塊を、掻き取って汚れの部分だけを汚泥槽等へ落とす

沈殿もただタンク内に静置する方法もありますが、効率的に沈殿させるため、特殊な形をした高速沈殿槽が使われることもあります。

 

3.脱水

こうして水と汚れに分けた後、水は次の工程へと流され、汚れの塊(以下、汚泥と呼びます)は産業廃棄物として回収されます。

ただ、水から取り出しただけの汚泥は、水をたくさん含んでいて、そのままでは産業廃棄物の回収、処理の費用が非常に高くなるので、多くの工場では脱水機を導入しています。

脱水機にはいろんな種類がありますが、ディンクでは主にフィルタープレスを採用しています。

その理由は

 

とにかく含水率が低い!

 

絞る汚泥の内容にもよりますが、当社で取り扱う段ボール工場の排水処理では、一次処理から出てくる汚泥は基本的に無機物主体なので、固く絞れます。

圧搾型、という二段階で絞る機構を備えている場合には、含水率65%は確実です。

場合によっては、50%台まで含水率が落ちることもあります。

 

含水率とは?

 

含水率とは、排出される汚泥の中の水分が全体の何%を占めるのかを示した数値です。

含水率が低ければ低いほど、汚泥の量も重さも減っていきます。

参考までに、含水率75%と含水率65%、たった10%の違いでどれほど汚泥の量が変わるのか、見てみましょう。

 

 

 

 

このように、含水率がたった10%違うだけで、回収してもらう産業廃棄物となる汚泥が、約30%も削減できます。

いかに脱水装置の選定が、コストダウンに直結してくるのかがよく分かりますね!

産業廃棄物の処理費用は、地域、業者によって異なるため、一概には〇〇円下がります、とは言えないのですが、例えば毎月1万円かかっていたとしたら、毎月7,000円程度に抑えることができます。

大きな設備になればなるほど、産業廃棄物削減によるコストダウンは大きな金額になり、メリットも大きくなると言えるでしょう。

 

絞った水がきれい

スクリュープレスやベルトプレスでは、汚泥から搾り取られた水は大量の汚泥を含んでいるため、原水へ戻すのが一般的です。フィルタープレスでは、『ろ板』の間に汚泥を閉じ込めて絞るので、汚泥の流出はありません。

そのため、搾り取った水はそのまま次の工程へ流すことができます。

汚泥からの水を原水に戻すことで、日々の処理する水の量が増えるのは、排水処理設備にとっては大きなデメリットです。

 

もちろん、フィルタープレスを使うデメリットもあります。

 

人手がかかる

フィルタープレスで絞った後の汚泥は、『ろ板』と『ろ板』の間で『ろ布』に張り付いている状態になっています。

これを『ろ布』から引きはがし、汚泥受けへとかきとらないといけないのですが、基本的にはこの作業を作業者がすることになります。

サイズにもよりますが、時間にして10分~30分程度です。

 

この掻き取りを自動化したフィルタープレスもあります。もちろん価格はかなり高額になります。

 

目詰まりすると処理が止まってしまう

他の脱水機でも起きることですが、『ろ布』が目詰まりすると脱水ができません。

中でも、フィルタープレスは、目詰まりすると汚泥も水もそこで止まってしまうため、流れが止まってしまいます。

その時には『ろ布』を交換することしか解決方法がなく、突然の大仕事が発生してしまいます。

『ろ布』の目詰まりをなくすことはできませんが、『ろ布』を目詰まりさせないで長持ちさせる工夫は次の二つ。

 

◎凝集をしっかりすること!

目詰まりは、凝集がきちんとできていないとすぐに発生します。

たった1回の凝集不足でも、目詰まりを起こして脱水不可能になってしまうこともあります。

凝集不足で起きる目詰まりの場合は、布の奥まで汚れが入り込んで目詰まりを起こすため、洗浄しても、払い落としても、見た目がきれいになっても、すぐにまた目詰まりが発生してしまうことも多いです。

凝集ができているかどうかの目安は、ビーカーに処理済みの水を取り、少し静置してみて、上澄みが透明になっていたら凝集OKです。

 

◎高分子凝集剤を入れすぎないこと!

フロックは大きい方がいいから、と高分子凝集剤をたくさん入れて、フロックのサイズを大きくしようとすると逆効果です。

目に見える程度の大きさまで、汚れの塊を寄せ集めることができていれば、たいていの場合はフィルタープレスで絞ることができます。

フロックが大きくならないときは、酸性凝集剤(当社の商品だとMCLやMEGA・SAS)のところからやり直してください。

 

日々の作業の中で、これらを守っていただくと、『ろ布』は長持ちします。

とはいえ、排水処理では予測不可能なトラブルも、起きてしまいます(だって、生産側の問題が、最後に排水処理にやってくるんだもん)。その時のために、予備の『ろ布』を持っていただくことを推奨しています。

また、コスト削減、廃棄物削減の観点からも、予備の『ろ布』を持って定期的に『ろ布』を交換し、休ませている間の『ろ布』は当社のクリーニングサービス「RCS」をご利用いただくこともお勧めしています。

クリーニングに出していただくと、汚れを落とした後で傷やほつれなども確認し、ご連絡させていただきます。

必要な場合は新品の『ろ布』を必要枚数だけ追加購入していただいて、同梱返送させていただくことも可能です。

 

フィルタープレスにもメリット、デメリットがありますが、どうやら段ボールの廃水では、フィルタープレスが非常に向いているようです。

段ボールの工場へフィルタープレスを脱水機として排水処理設備を納品し続けて約30年ですが、どこも順調に含水率の低い汚泥を排出し続けてくださっています。

 

4.そして一次処理完了!

きれいな水を次の工程へ流して、汚泥を脱水すると、一次処理完了です。

 

次は二次処理の工程を見てみましょう。

 

 

 

 

 

 

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