072-948-8298
〒581-0039 大阪府八尾市太田新町6丁目98番地
営業時間 9:00~17:00 定休日 土曜・日曜・祝日
SHIELD
長い道のり。
社長の礒部です。
今回も月末のギリギリになってしまいました。やっぱり追い込まれないとできないですね、人って。
さて。また新たな扉が開きました。
5年間、いろんな人の力を借りて、申請し続けたGo-tech(旧サポイン)、ついに採択されました。
3年間で約1億円の補助金が出る、研究開発、商品開発をサポートしてくれる補助金制度です。
産学連携することが条件で、事業管理機関を置かなくてはいけなかったり、大学の技術シードをどう商品化するかを明確にしたり、とかなりハードルの高い補助金事業です。
その代わり、大きな額の補助金が出ますし、研究員の人件費も補助対象になります。
申請書に未来の展望を書く部分があるのですが、最初に私が書いた「〇億円の売上増」ではこの補助金事業の成果として小さすぎる!とアドバイザーの方に言われたくらいです。
国が高い補助金を出すんだから、産学連携でレベルの高い、いい製品を作って、売上金額を〇〇億円くらいまで伸ばす気でやってください、と言われました。桁が違います・・・。
5年前から比べると私自身にも力がついたし、この5年間にいろんな人のいろんなアイディアを取り入れて、最初の申請書から比べると、洗練された、レベルの高い、でもとても熱い想いのこもった素晴らしい申請書になったと思います。
今まで補助金関連の申請書は、どちらかというと1人で戦ってきた感がありましたが(別にそれがイヤというわけではない)、今回はチームプレーで勝ち取った気がします。
何なら、この春の申請が不採択で、私の方が少し挫けそうになっていたのに、事業管理機関を引き受けてくださった少し人生の先輩が、
排水処理の世界にスポットライトを当てたい!
排水処理の世界に新たな技術を!
排水処理の現場で困っている作業員の仕事をラクに!
何よりも安全な自動処理を!
って、私が申請書を書きながら、熱く語っていたことを「礒部社長が言ってたことを実現するために、頑張りましょう!!!」と最後まで諦めずに申請書の修正を続けてくださって、大学の先生にも話を聞きに行ってくださって、私のお尻を叩いてくださって、今年の第二回の申請までたどり着かせてくださいました。
大学の先生も、もう一社の協力会社の方も、時間のない中、就業時間外の20時以降でオンラインの打合せにも参加してくださり、情報を持ち寄り、アイディアを持ち寄り、いろんな書類をかき集めてくださって、ようやく採択までこぎつけました。
さて、採択されたあとは、社内の体制作りです!
最初は悩みました。
うちの社内で、プロジェクトリーダーのできる人がいるのだろうか?
私はこのプロジェクト一本だけやっていればいいわけではなく、営業活動も、設備関連の設計や開発、持ち込まれる様々な相談事の解決もしていかなくてはいけない。
研究の進捗を確認し、適切な指示を与え、分析をしながら進む方向性を確認し、研究員の時間管理や補助金をいただくための書類準備など、プロジェクトの業務は多岐にわたります。
そのいくつかは、他の業務をしながらでも進められますが、全部は厳しいです。
一瞬、そのために人を雇うことを考えました。
それなりのキャリアを持った人を探して、プロジェクトリーダーに据える。
きっとエンジニアで、今の会社で居心地が悪いと思っている人が世の中にはいるはずだから、どこかでスカウトしてこれないか。これだけ転職サイトが賑わっているのだから、転職サイトで誰か見つかるのでは?
だけど、どう考えてもいいアイディアに思えなかったんです。
きっと私は、そういう人を据えたところで、本気で相手にぶつかれないので、いいものができないと思いました。
私の能力と情熱をちゃんと理解してくれる人でないと、私の意思とは別に、勝手に突っ走って、最後は研究員がどちらを向いたらいいのか分らなくなるんじゃないか、という不安がありました。
そうでなくても、社内でこの研究に携わる予定の人は、色とりどりです。
外国籍で若い女性の研究員、海外在住でほぼオンラインでの参加になる10代の研究員、設備部門で飛び回っている現場のプロフェッショナル、あとはこれから採用しようとしている研究員も障害者手帳を持っている青年です。
割と、みんな、普通じゃないです。
エンジニアでちゃんとやってきた人は、それなりの会社でそれなりの(高学歴の)メンバーで仕事を進めてきたはずなので、こういうデコボコした人たちを取りまとめて研究を進めることが果たしてできるだろうか。
小さな企業には、小さな企業なりの開発の仕方があるんじゃないか、そう思いました。
だけど、今の社内を見渡しても、みんな今自分が持っている仕事が忙しく、新たな業務が割り込む隙間はないように思います。
これ以上、残業してまで仕事を増やすわけにはいかない。
迷いながら、私の元上司に相談を持ちかけました。
相談と言うより、実際のところは半分愚痴です(笑)
そこで言われたことが
「そんな大きな案件、社運をかけたプロジェクトやろ?難しいのは分かるけど、そんなもん、プロジェクトリーダーにする人については、人件費の部分も補助金が出るんやったら、給料倍にしてでも引き受けてもらって、その人からは他の仕事を全部取っ払ってやって、プロジェクトすすめなあかんのんちゃうん?」
って言われました。
ストン、と自分の中にその言葉が落ちました。
ここも、また、私一人で戦ってしまっていたと反省しました。
自分で申請した補助金、みんなに負担を掛けちゃダメだ、自分で何とかしなくちゃ、ばかり考えていたけれど、そうじゃなくて誰かにプロジェクトリーダーをしっかり引き受けてもらって、その代わりに社内の他のメンバーにも協力してもらいながら、プロジェクトのサポートを全力ですればいいだけのことだと思いました。
プロジェクトリーダーは成長のチャンスを得て、今までよりいいお給料をもらう。
それはまた社内の人たちに「この会社にはチャンスがある!」ということを見てもらういい機会になる。
そしてプロジェクトを成功させて、みんなのお給料が上げられる環境を作るのが私の仕事だ。
そう思って社内を見たときに、プロジェクトリーダーに最適な人物が一人いました。
いつも社員もパートも関係ない、って言いながら、雇用形態に縛られていたのは私自身でした。
優秀なパート女性。
彼女をプロジェクトリーダーにしたら、私はとてもやりやすいし、研究員のこともちゃんと見てくれる、本当にそう思いました。
そして自分で思っていた「小さな企業には小さな企業なりの開発の仕方がある」にぴったりな人物だと、一人でウキウキしてしまいました。
あとは負荷がかかるであろう彼女が、本当に引き受けてくれるかどうか、です。
そこが一番怖かった。
考える時間を持ってほしくて、ちょうど彼女が休みに入る前、プロジェクトリーダーになることを打診しました。お給料をアップさせてもらうことも伝えました。
何よりも、私があなたにプロジェクトリーダーをしてほしい、と伝えたつもりだけど、伝わっていたのかな・・・。
心配をよそに、彼女は笑顔で何日も私を焦らした上に、プロジェクトリーダーを引き受けてくれました。
そして採用を打診していた研究員の彼も、11月入社の意思を固めてくれました。
ここから先はまた別の物語になります。
だって、まだプロジェクトは始まっていないからです。
現在は交付申請といって、このプロジェクトにどれほどの費用がかかるのか、どのような設備を購入して、どのようなプロジェクトの進め方をしていくのかを、経済産業局に報告し、認可をもらう段階です。
10月中には交付申請に対しての承認が下りるので、実際にプロジェクトが始まるのは11月です。
私の大好きなカウンセラーの女性が
「薫ちゃん、必要なものは必要なときにきちんと用意されているのよ」
と言ってくれたことがあります。
今まで採択されなかったのは、「その時」じゃなかったってことだったんだな、と思います。
きっとピースがそろったんだと思います。
3年後が楽しみです!
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ディンク株式会社
【住所】 〒581-0039 大阪府八尾市太田新町6丁目98番地
【電話番号】 072-948-8298
【営業時間】 9:00~17:00
【定休日】 土曜・日曜・祝日
24/11/22
24/11/19
24/11/14
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社長の礒部です。
今回も月末のギリギリになってしまいました。やっぱり追い込まれないとできないですね、人って。
さて。また新たな扉が開きました。
5年間、いろんな人の力を借りて、申請し続けたGo-tech(旧サポイン)、ついに採択されました。
3年間で約1億円の補助金が出る、研究開発、商品開発をサポートしてくれる補助金制度です。
産学連携することが条件で、事業管理機関を置かなくてはいけなかったり、大学の技術シードをどう商品化するかを明確にしたり、とかなりハードルの高い補助金事業です。
その代わり、大きな額の補助金が出ますし、研究員の人件費も補助対象になります。
申請書に未来の展望を書く部分があるのですが、最初に私が書いた「〇億円の売上増」ではこの補助金事業の成果として小さすぎる!とアドバイザーの方に言われたくらいです。
国が高い補助金を出すんだから、産学連携でレベルの高い、いい製品を作って、売上金額を〇〇億円くらいまで伸ばす気でやってください、と言われました。桁が違います・・・。
5年前から比べると私自身にも力がついたし、この5年間にいろんな人のいろんなアイディアを取り入れて、最初の申請書から比べると、洗練された、レベルの高い、でもとても熱い想いのこもった素晴らしい申請書になったと思います。
今まで補助金関連の申請書は、どちらかというと1人で戦ってきた感がありましたが(別にそれがイヤというわけではない)、今回はチームプレーで勝ち取った気がします。
何なら、この春の申請が不採択で、私の方が少し挫けそうになっていたのに、事業管理機関を引き受けてくださった少し人生の先輩が、
排水処理の世界にスポットライトを当てたい!
排水処理の世界に新たな技術を!
排水処理の現場で困っている作業員の仕事をラクに!
何よりも安全な自動処理を!
って、私が申請書を書きながら、熱く語っていたことを「礒部社長が言ってたことを実現するために、頑張りましょう!!!」と最後まで諦めずに申請書の修正を続けてくださって、大学の先生にも話を聞きに行ってくださって、私のお尻を叩いてくださって、今年の第二回の申請までたどり着かせてくださいました。
大学の先生も、もう一社の協力会社の方も、時間のない中、就業時間外の20時以降でオンラインの打合せにも参加してくださり、情報を持ち寄り、アイディアを持ち寄り、いろんな書類をかき集めてくださって、ようやく採択までこぎつけました。
さて、採択されたあとは、社内の体制作りです!
最初は悩みました。
うちの社内で、プロジェクトリーダーのできる人がいるのだろうか?
私はこのプロジェクト一本だけやっていればいいわけではなく、営業活動も、設備関連の設計や開発、持ち込まれる様々な相談事の解決もしていかなくてはいけない。
研究の進捗を確認し、適切な指示を与え、分析をしながら進む方向性を確認し、研究員の時間管理や補助金をいただくための書類準備など、プロジェクトの業務は多岐にわたります。
そのいくつかは、他の業務をしながらでも進められますが、全部は厳しいです。
一瞬、そのために人を雇うことを考えました。
それなりのキャリアを持った人を探して、プロジェクトリーダーに据える。
きっとエンジニアで、今の会社で居心地が悪いと思っている人が世の中にはいるはずだから、どこかでスカウトしてこれないか。これだけ転職サイトが賑わっているのだから、転職サイトで誰か見つかるのでは?
だけど、どう考えてもいいアイディアに思えなかったんです。
きっと私は、そういう人を据えたところで、本気で相手にぶつかれないので、いいものができないと思いました。
私の能力と情熱をちゃんと理解してくれる人でないと、私の意思とは別に、勝手に突っ走って、最後は研究員がどちらを向いたらいいのか分らなくなるんじゃないか、という不安がありました。
そうでなくても、社内でこの研究に携わる予定の人は、色とりどりです。
外国籍で若い女性の研究員、海外在住でほぼオンラインでの参加になる10代の研究員、設備部門で飛び回っている現場のプロフェッショナル、あとはこれから採用しようとしている研究員も障害者手帳を持っている青年です。
割と、みんな、普通じゃないです。
エンジニアでちゃんとやってきた人は、それなりの会社でそれなりの(高学歴の)メンバーで仕事を進めてきたはずなので、こういうデコボコした人たちを取りまとめて研究を進めることが果たしてできるだろうか。
小さな企業には、小さな企業なりの開発の仕方があるんじゃないか、そう思いました。
だけど、今の社内を見渡しても、みんな今自分が持っている仕事が忙しく、新たな業務が割り込む隙間はないように思います。
これ以上、残業してまで仕事を増やすわけにはいかない。
迷いながら、私の元上司に相談を持ちかけました。
相談と言うより、実際のところは半分愚痴です(笑)
そこで言われたことが
「そんな大きな案件、社運をかけたプロジェクトやろ?難しいのは分かるけど、そんなもん、プロジェクトリーダーにする人については、人件費の部分も補助金が出るんやったら、給料倍にしてでも引き受けてもらって、その人からは他の仕事を全部取っ払ってやって、プロジェクトすすめなあかんのんちゃうん?」
って言われました。
ストン、と自分の中にその言葉が落ちました。
ここも、また、私一人で戦ってしまっていたと反省しました。
自分で申請した補助金、みんなに負担を掛けちゃダメだ、自分で何とかしなくちゃ、ばかり考えていたけれど、そうじゃなくて誰かにプロジェクトリーダーをしっかり引き受けてもらって、その代わりに社内の他のメンバーにも協力してもらいながら、プロジェクトのサポートを全力ですればいいだけのことだと思いました。
プロジェクトリーダーは成長のチャンスを得て、今までよりいいお給料をもらう。
それはまた社内の人たちに「この会社にはチャンスがある!」ということを見てもらういい機会になる。
そしてプロジェクトを成功させて、みんなのお給料が上げられる環境を作るのが私の仕事だ。
そう思って社内を見たときに、プロジェクトリーダーに最適な人物が一人いました。
いつも社員もパートも関係ない、って言いながら、雇用形態に縛られていたのは私自身でした。
優秀なパート女性。
彼女をプロジェクトリーダーにしたら、私はとてもやりやすいし、研究員のこともちゃんと見てくれる、本当にそう思いました。
そして自分で思っていた「小さな企業には小さな企業なりの開発の仕方がある」にぴったりな人物だと、一人でウキウキしてしまいました。
あとは負荷がかかるであろう彼女が、本当に引き受けてくれるかどうか、です。
そこが一番怖かった。
考える時間を持ってほしくて、ちょうど彼女が休みに入る前、プロジェクトリーダーになることを打診しました。お給料をアップさせてもらうことも伝えました。
何よりも、私があなたにプロジェクトリーダーをしてほしい、と伝えたつもりだけど、伝わっていたのかな・・・。
心配をよそに、彼女は笑顔で何日も私を焦らした上に、プロジェクトリーダーを引き受けてくれました。
そして採用を打診していた研究員の彼も、11月入社の意思を固めてくれました。
ここから先はまた別の物語になります。
だって、まだプロジェクトは始まっていないからです。
現在は交付申請といって、このプロジェクトにどれほどの費用がかかるのか、どのような設備を購入して、どのようなプロジェクトの進め方をしていくのかを、経済産業局に報告し、認可をもらう段階です。
10月中には交付申請に対しての承認が下りるので、実際にプロジェクトが始まるのは11月です。
私の大好きなカウンセラーの女性が
「薫ちゃん、必要なものは必要なときにきちんと用意されているのよ」
と言ってくれたことがあります。
今まで採択されなかったのは、「その時」じゃなかったってことだったんだな、と思います。
きっとピースがそろったんだと思います。
3年後が楽しみです!
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ディンク株式会社
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【定休日】
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