経営理念とは

社長の礒部です。

当社は8月決算なので、あと一か月で第31期も締まります。

そのため、今年も来年度の経営計画を立て始めました。

ありがたいことに、昨年までとは少し違って、大幅な赤字からの脱却が出来そうなところまで、売上が好調に伸びて来ていて、計画を立てていても昨年よりはずいぶん気が楽になりました。

これもひとえに、一生懸命仕事を取ってきてくれる社員さんや、取ってきた仕事をきちんと仕上げてくれる社員さん、内勤として彼らを支えてくれる社員さん、技術的な資料を作ってくれる社員さんなど、それぞれの役割をこなして、会社の信用と売り上げを守ってくれる社員さんたちがいるおかげだと思います。

来期こそ、本当にしっかり利益を出して、社員さんに還元できるようになりたいと考えています。

そのための新たな展開もありそうな予感です！

一体、私たちは何屋さんになるのだろう？？？と思ってしまうくらい、本業からスピンオフするような仕事のお問合せが増えてきています。

 

特に今は建設業関連は人不足に困っているようで、もしかすると大きなチャンスが来ているかもしれません。

確かに自社では出来ないようなお仕事もありますが、断るのではなく、当社が窓口となってお仕事を確保して、協力会社さんにうまく仕事を振り分けることができれば、お互いにメリットが出るのではないかと思います。

特に業界内では、もう情報が閉鎖的だったりするので、私たちのようなちょっと離れたところの部外者に流れてくる情報でうまくお仕事に繋げることができれば、これはこれで私たちに存在価値はあると思います。

 

さて、表題の経営理念ですが・・・

当社の経営理念は

「人として育つための学びの場となり、仲間を最大限に活かす組織となる」

です。

で、この経営理念があるからどうなんだ？と思わなくもありません。

この経営理念があるから、売上が上がるのか？社員の離職率が下がるのか？コストダウンが見込めるのか？

全て答えは「NO」です。

では、何のため？？？？

 

一つには、私の言葉の裏を読むのではなく、この言葉に基づいて発言していることを理解してほしい、というのがあります。

とかく経営者の言葉はキツイもの。そりゃあ、そうです。社員全員とその家族の生活を背負っていますから。

毎月の給与を約束通りお支払いすること、仕事をしやすい環境へと整えるために会社の設備投資を行うこと、そのための売上を確保すること、売上を確保するためのブランディングや会社の信用を高める行動を自ら行うこと、などなど、社員の給与を確保するためや会社を存続するために、日々、社長として会社のあるべき姿を追い求めているのです。

その中で、こちらの思うレベルに至らない仕事への向き合い方や発言などを見聞きすると、「こら！！！」となります。

その「こら！！！」が、単に私の怒りなのではなくて、「仲間を最大限活かすために」、「人として育つための学びの場」と考えた時に、それじゃダメだよね、ここでちゃんと言わなくちゃ、という想いの元に叱っている、と思ってもらえれば、組織の成長につながると思うのです。

読む人によっては、それって社長が「私のこと、理解してよ～」ってことですか？ってなるかもしれませんが、そういうことではありません。

社長であっても、社長だから偉そうに言いたいわけでも、厳しいことを言いたいわけでもありません。

別にガミガミいわなくても、社員さんが全て自らの考えで会社の仕事をこなして、売上が確保できるだけの会社の信用と売上、利益が上がっていれば、それが一番ハッピーです。

人に嫌なことを好んで言いたいわけではありませんから。

でも敢えて、それを伝えるのはその人を育てよう、その人を最大限活かそう、という想いがあるからだと理解してもらえれば、その人の成長、ひいては会社組織の成長につながると思っています。

 

二つ目には、それぞれの立場で、この経営理念に基づいた判断をして、社員同士の指摘や意見の交換ができるようになると、風通しのいい会社になって仕事がしやすくなると思っています。

それはベテランも新入社員も同じです。

指摘する時に「これはその人を育てるために」や「この人を活かすために」というエッセンスがあれば、お互いの言葉に耳を傾けられると思うのです。

もし万が一、そのエッセンスがない発言をする人がいたとしても、聞く側がそういう姿勢で臨んでいれば、1つでも何か得るものがあるはずです。

得るものがない場合は、それが続けば、その発言をする人の居場所がどんどんなくなるだけのことでしょうね。

 

とにかく経営理念を制定した背景には、

職場を楽しくしたい

お互いに気持ちよく働ける場所にしたい

誰でも得意、不得意があるのだから、その特色を生かした人材配置にしたい

など、社員さんの居場所を確保することを最優先にしたときに、何が必要かということで適材適所 ➡ 仲間を最大限に活かす、となりました。

また、仲間を最大限に活かすためには、お互いがお互いをリスペクトできるよう、人間として成熟する必要があると思ったので、人として育つための、という言葉が出てきました。

 

職場が楽しくて、気持ちよく働けて、特色を生かした人材配置にすることができれば、おのずと生産性が向上し、売上、利益の確保もしやすくなると思っています。

直接的に売上に貢献するわけではないのですが、社員の働きやすさを追求すると、会社の結果はついてくると思っています。

そういう職場を作るための考え方のベースが「経営理念」だと思っています。

 

まだ私の熱や言葉が足りなくて、社員さんには経営理念が浸透していないと感じています。

これが来期の課題です。

経営理念の浸透を目標にして、ここから必死にあがいてみようと思います。

経営理念を分かち合える会社に、その理念をベースに働きやすい会社に、そして社員も社長もハッピーでいられる会社にしていきたいと思います。